2012年4月27日金曜日

病理診断科での研修終了!

やのっちです。

早いもので4月ももう終わりですね。
僕も1ヶ月の病理診断科での研修を無事終えました。いや~楽しかった。

4月第1週はオリエンテーションだったので、実質3週間という短い期間でしたが、本当に勉強になりました。
主な内容は↓の通り。
・CPCの準備
・検討会への参加
・術中迅速診断の見学
・標本切り出し
・病理診断レポートの作成
・剖検

初日の午前中にいきなり顕微鏡酔いに見舞われたときは、1ヶ月ちゃんとやっていけるかどうかものすごく不安でした(最初は検討会で画面に映されたものを見てるだけでもきつかった…)が、1週間でだいぶ慣れました。
最後の方はシュッ、シュッ、ガコン、ガコン、パチッ、シュッ、シュッ…って感じで上の先生と同じ感じの音が出せるようになりましたよ~(まあ、大事なのは音じゃないんですけど笑)
顕微鏡をのぞいているところ
ミクロでなるほどと思ったのは、ミクロはあくまでマクロの補助だということ。
どこをどう切って作った切片なのか、どこに病変がありそうなのかということ、重要。
というか、臨床やマクロの所見で組織的な変化が起こってそうなところを選択的に切り出してスライドを作っていることを考えれば、臨床・マクロの所見が重要なのは納得。

スライドを見ても何がわからないのかもわからない状態からのスタートだったのですが、先生と一緒にスライドを見て手取り足取り教えていただき、なんとなくコツのようなものをつかんでからは観察が楽しくなりました(まだまだわからないことだらけですが)。
混沌の中から概念を切り出して意味を与えていく「解釈」という行為が、極端なまでに具体性を伴っている感じとでも言えばいいのでしょうか笑、そういう意味でミクロの観察は(interestingであると同時に)excitingな体験でもありました。 

でも、一番のお気に入りはコレ↓。切り出しです。

切り出し中(モノが写るとあれかなと思ったので、切ってるフリをしてる写真です。)
摘出した標本からスライドを作るために、3×2.5×0.5センチくらいの大きさに切っていく工程です。
ここでの出来がスライドの観察しやすさにつながるので重要な工程です。
合同切り出しでは、外科の先生から標本の摘出状況や臨床情報を直接聞けるという意味で、貴重な機会でもあります。
僕はもともと細かい作業が好きなこともあり、技師さんと一緒にさくさく進めて行く感じが楽しかったです。

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先生方にも技師さんにも優しく指導していただいて、有意義な研修になりました。

病理診断科で一番印象的だったのは、漏れのないように全体を見渡す視点、そこから必要な情報が含まれている部分を切り出す視点、そしてフォーカスを絞って詳細に観察する視点という3つの視点がとても重要だということ。
それは剖検にしてもそうだし、切り出しにしてもスライドの観察にしてもそう。
いろいろなレベルで俯瞰・取捨選択・詳細観察の3つを行うことで病態の要に鋭く迫る病理の先生方ってすごいなーと感じた3週間でした。

病理を離れるのは寂しいですが、来月からは新しい科で頑張って研修します! 
(5月9日にはCPCの予演みたいのがあります、こちらも頑張ります!)

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